田舎の家はいよいよ修復工事

Country Life 田舎生活

すっかりご無沙汰してしまいましたが、皆様、夏をいかがお過ごしですか。
私は田舎の家のリノベ―ションを開始したので、この夏は埃の中で思いがけない楽しい体験をしています。

17世紀の石と日干し煉瓦を使った伝統的なカスティーリャの建造物ですが、メインの部分を修復する前に、中庭周辺の建物を直し、こちらに家具を移動し住めるようにしています。出来る限り古い部分を活かしてリノベをしたいと思っているので、工事中は何度もチェックしないと、やり直しやり直しで大変なのです。まぁ大きな工事の予行演習のようなものを現在実施中です。

この工事を開始してから、20代の頃読んだピーター・メイルの【プロヴァンスの12か月】という本のことを思い出してばかりいます。当時は自分がこんなスペインの田舎でリノベをするとは予想していませんでしたが、今を思うとあの本を読んだ頃から、私はヨーロッパでこんな修復工事に挑戦したかったのかもしれません。

写真では工事の進行状況が見られると思いますが、この工事を開始する前に実は何人もの職人を試しているのです。どの職人さんもまた来てもらいたいという人は、過去10年間存在せず、やっと村の建築士と信頼関係を築いてから、今回お願いしている職人さん達に巡り合いました。良い職人さん探しも10年がかりでした。ピーター・メイルが書いていたように、誰もが時間にはかなりルーズなので、この職人さん達のことも1年以上待ってやっと来てもらえました。いつ来るか分からないほど、スペインの田舎では予定が組めないので、プロヴァンスなんてもんではありません。

工事の状況は毎日何度もチェックしているのですが、仕事で数日留守にして戻ってきたら、上の写真のように壁に扉が2つ隣接して設置されていました。出かける前に打ち合わせをしていたのに、後から来た水道屋さんの意見で、ドアの位置が変わっていたのです。なぜ連絡くれないのか意味がわかりませんが、今回の職人さん達とは信頼関係がある程度あるので、このような間違いが発生しても、無理なく変更が出来るのが救いです。

こんな風にドアの位置は無事変更。次にあ~だこ~だになった話題は、古いドアについて。職人さん達は基本的に新しいモノの方が問題がないという考えなので、アンティークのドアやハンドメイドのタイルなどには、かなり意見がシビアです。設置もスムーズではないので、理解できないことはないのですが、何度も何度も『古いモノが好きなの?』と聞かれます。最終的にはしっかり設置してくれているのでいいのですが、趣味の違いは明らかなので、細かいところまでチェックしないと本当に危険。でも、彼らのおかげで良いドア職人を紹介してもらえました。既にアンティークドアを4枚ほど、新しい枠に入れてもらい、ドアの板の部分をくり抜いてガラスを入れてもらったり、ずっとやりたかったリフォームが急スピードで実施出来ました。これは予定外の幸運です。

エクステリアはかなりキレイになって来ました。が、ここでも壁の色で意見が合いません。私は白く塗るつもりですが、職人さんたちはベージュがこの地域には合うと言っています。ベージュは昼間は綺麗に見えますが、私には悲しく見えるので絶対に白壁にしますが、この家のオリジナルも白壁なので、変える必要はないのですが、まぁ言い分は聞いてあげるようにしています。

そんな訳で今年は移動もあまりせずに、工事の中で夏を過ごしております。このリノベについては、また次回進行状況をお伝えします。面白い体験を沢山しながら過ごしているので、毎日が楽しみで仕方ありません。村の人も修復工事を喜んでくれていて、のぞき見の人も日々絶えません☺

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