Arros Cabidela アロス・カビデラ ポルトガルの最もおいしいお米料理

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どうしてもタラ料理に注目が集まってしまうので、ポルトガルがお米料理の宝庫であることは知り人ぞ知る事実かもしれません。『Arros Tamborilアロス・タンボリル』はあんこうご飯、『Arros de patoアロス・デ・パト』グリルで仕上げる鴨ご飯など地域別に様々なご飯料理が存在します。

でも、どのレシピよりもポルトガルらしい美味しさで世界的にも有名なものが『Arros Cabidelaアロス・カビデラ』だと思います。昔、鶏肉を食べる時は家で飼っている鳥を絞めるのが習慣でしたが、その時鳥の血も大切に利用されました。このご飯料理には、鳥の血が入っているのが最大の特徴。見かけも美味しそうとは言えない料理なので、材料を伝えてしまうと食べたくないという人が多いので、必ずポルトガルを代表する伝統料理であることをPRして注文します。

*因みにこの料理、インターナショナルなお米料理コンクールで、ナンバーワンに選ばれた事もあるくらい優れた料理なのです。

まるでチョコレートソースのような色合いですが、これは血がなす技。この日は食いしん坊でグルメの従妹ファミリーとポルトガルを旅していたのですが、偶然入ったローカルレストランで週末メニューとして黒板に書いてあり、どうしても味わって欲しかったので飲み物より先にオーダー。かろうじて一人分だけならあるということで、みんなで一人前をシェア。誰も材料を伝えても嫌がるようなメンバーではないので、大喜びで食べてもらいました。

鳥の血はワインビネガーを加えないと固まってしまうため、この料理の重要の材料のひとつはワインビネガーとスパイス。大帝国時代ポルトガルが独占していたスパイス『クローブ』も入っています。古いレシピを見るとサフランも使われていたようで、この料理は立派なご馳走であったことが分かります。

従妹とは他のご飯料理を楽しむ時間がなかったのですが、私はポルトガルからスペインに戻る途中、リバテホという地方で『Arros de polvoタコご飯』をいただきました。

ここはSantaremサンタレムというゴシック建築で有名な町。町のおしゃれなショップの人が教えてくれた老舗食堂、1856年から続いているそうで驚き。店のマークもリバテホの民族衣装を着ている人がモチーフになっていてかわいい。

最後にチーズもデザートで堪能。こんな風にラベル付きでチーズを出してもらえると、気に入った時はメーカーが探す事が出来るので、本当にありがたいと思います。やっぱりチーズはアレンテジョの羊がおいしいなぁと思いながらスペインへの帰途につきました。

 

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