スペインやポルトガルで、山菜のように楽しまれているワイルドアスパラガス。シーズンになるとガソリンスタンドにまでバケツが置かれて、その中に巨大なアスパラガスの束が入って販売されています。
これはスペイン南西部のある町での光景。クリアディーリャというトリュフとジャガイモの間のような根菜も珍味で販売されていますが、もう一つタガル二―ナという野生のアザミのようなものも並んでいます。これらは全て野生のもので、地元の人々が山菜のように収穫したものです。
数年前に友人がこのワイルドアスパラ探しに連れて行ってくれたのですが、友人の子供たちがすごいスピードでアスパラ探しをしていた姿を憶えています。アスパラは冬の終わりから春、新緑の間に出てくるので、目が慣れないと他の草にまみれてしまって全く見えません。ハンターと同じで目が自然の中で慣れてくるとターゲットが見えるようになるのです。人間の脳は不思議なもので、こういう体験をすると脳のすごさの発見にもなります。
スペインは素晴らしい自然のある国なので、上の写真のように膨大な量のアスパラが収穫できる場所もあるのです。
こちらの写真が友人にアスパラ探しに連れていってもらった時のもの。子供たちがどんどんそこら中でアスパラを発見し、集めてくれる姿は面白過ぎる時間でした。
食べ方の定番は、アスパラのトルティ―リャ。ジャガイモでなくてワイルドアスパラで作るトルティーリャは、スペイン南部やポルトガル南部の旬の料理で、季節を大切にしている伝統料理店で味わえます。
野生のアスパラには棘があるので、まずはピーラーで一度全体的に皮を剥き、その後軽く茹(苦いので少々砂糖を加えてもOK)でて炒めてトルティ―リャを作ります。地元のペコリーノチーズなどをプラスしても美味しいです。
スペインにも日本と同じように、山菜のような野生の草を楽しむ文化があることはとても嬉しい事です。
因みに日本で人気のソバージュと呼ばれるアスパラは、アスパラとは品種が違う別ものです。
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