チーズも作るワイナリーLa Seteraラ・セテラ

Castilla カスティーリャ
あっという間に8月。今年は例年よりもエネルギッシュにカスティーリャ地方を周っているつもりですが、まだまだ計画している事すべてが出来ません。焦らず頑張ろう…そんな事を思う中、数日前友人のワイナリーでのランチへ行って参りました。このワイナリーはオーガニックワインを作るだけでなく絶滅しそうだった山羊の乳を使った山羊チーズ工房も備える貴重な場所。ランチも食のプロの食事ですからワクワクです。
ワイナリーはスペインとポルトガルの国境にあるアリーベス・デル・ドゥエロというD.O.P(保護地区)にあります。極めて小さいワイナリーで自生品種にこだわってワインを作っています。最も有名な品種はホワン・ガルシアという品種。微発泡の素晴らしい赤ワインになります。私は特に赤のファンですが、マルバシアという品種から造る白も絶妙なフルーティーなアロマを持ち、とてもエレガントなワインになります。
ご覧のとおり彼らの家は伝統家屋を修復したもの。オーナー夫人のサラはアイルランド出身ですが、フランス、イギリスで教育を受けケンブリッジ大学卒業の生物学者。博学な彼女が山羊のチーズを作っています。こんな頭のいい人が作るチーズなので美味しいのは当然のことかもしれませんが、スペイン中にある山羊のチーズの中でも選りすぐりの旨さです。
まずはシャンパンで乾杯。素敵なアイリッシュリネンのテーブルクロス。こういうのを見ると欲しくなってしまいます。
アペリティブは彼らが作る特製クリームシェーブル。自生または自家栽培のハーブがミックスされていてスパイシー。
大部分の料理はオーナーのパッチが作ってくれました。私たちがシャンパンを飲んでいる間も彼はせっせと料理。
スターターはサルモレホ。日本ではまだよく知られていませんがガスパチョを濃厚にしたような冷製スープ。私たちは断然サルモレホファン。スペインではキュウリでお腹がゴロゴロするという人が多く、サルモレホを好む人はかなりいます。私もサルモレホファンですが、この濃厚さがたまらなく好きです。キレイなサルモレホですが、自家栽培をしているトマトなので、味も色も最高でした。
サラダがこちら。トマトにスモークサーモンとタラ。スペインでよく食べるジャガイモベースのサラダの豪華版。もっと食べたかったのですが次を食べられるように控えました。
一挙の載せますが、メインはボニートという今が旬の一本釣りのマグロ。ナスやシシトウのフライ。ギリシャサラダのザジキ=タジキ。バスマッティのピラフ。ズッキーニのグラタン。インゲン。超バラエティ豊かなメインディッシュ。魚以外は全て自家製なのがすごいところ。
デザートもホームメイドアイスクリーム。ブルーベリーもマルベリー(日本のドドメ)も全て天然のもの。素晴らしい香りと酸味でした。食後の散歩でドドメはいい感じに大きくなっているのを見たのですが、忙しくて私は収穫に参加するのは難しいかも。何とか行きたいのですが…
コーヒーをいただきながら気が付いたのがこちらのじょうろ。テーブルオリーブの缶を使って作っています。『超かわいい!欲しい!』の一言なのですが、地元のお爺さんが作っておりなんと数日後、村のマルシェで販売するらしいのです。車で往復3時間はかかるので行きたいのですが決心が必要。どうしょうか今悩んでおりますが、明日も往復2時間くらいの距離でアンティークマルシェに呼ばれており、その後も予定がびっしりなので困るのですが、行かないといけないと直感で感じています。
今回チーズはそのままの状態では食べませんでしたが、しっかり買って帰ってきました。オーガニックワインやチーズに興味ある方には見逃せないメーカーですが、なにしろ秘境にあるので到着するのが大変です。
アイルランド出身であるにも関わらず、スペインで絶滅の危機にあった山羊を守り、新しい伝統を培っているサラは最も尊敬すべき女性のひとりです。繊細な彼女と過ごす時間は楽しく充実しています。やっぱり15日はサラにも会えるしマルシェに行こう。

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