アンティークプレスガラスの魅力

Castilla カスティーリャ

プレスガラスは、1820年頃アメリカで考案された溶けたガラスを型に入れて作るガラスの事で、ハンドプレスまたは、モールドガラスと呼ばれます。19世紀アメリカからヨーロッパに広がり、日本でも1899年にはガラス工場があったそうです。

スペインにもプレスガラス工場は1834年に設立され、Fabrica de Cristal de Santa Luciaサンタルシアクリスタル工場というカルタヘナのものが有名で、現在は博物館として残っています。

写真は@museodelvidriodesantaluciaから。

かなり大きな工場であったことが、この写真からもうかがえますが、代表的なグラスは、現在でもカルタヘナの町へ行ったら必ず飲むべきCafe Asiaticoというコーヒーの器として残っています。

スペインにあるコーヒーの中でも特においしいコーヒーです。ブランデーとLicor 43というリキュール、コンデンスミルクとシナモン、レモンを微妙に混ぜて飲むコーヒーですが、最近各地で飲めるようになっていますので、もしメニューに見かけたら是非飲んでみてください。

ちょっと本題から外れましたが、このコーヒーを飲む時にプレスガラスが使われています。とても可愛いグラスで、私も欲しくてたまらないグラスです。

このぽってりとした仕上がりが大好きで、プレスガラスのアンティークものはあると買ってしまうのですが、1点ものでも古いものは組み合わせると素敵なので、バラバラのデザインでも購入しています。夏、Arevaloアレバロというカスティーリャのアンティークショップがたくさんある町で発見して、今回は5個購入しました。小さな食後酒用のグラスで、食後酒の好きな友人が来た時に使おうと思っていました。先日やっと会食の時に利用してみたのですが、想像以上に皆喜んでくれ、このガラスの輝きにリキュールと共に見入ってくれました。

どんな時もおいしく食事を楽しむためにガラスや磁器、陶器は重要ですが、滅多に飲まないリキュールもこんなアンティークガラスで飲むと、いつもよりもずっと美味しく飲むことが出来ました。

プレスガラスは日本では古い型を使って復刻版もあり、ファンがとても多いように思います。アンティークがあったら誰でも使える価格帯なので、ひとつひとつ集めてゆくと食卓がよりたのしく豊かになります。また、いつか集めたプレスガラスはご紹介したいと思います。

 

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