Leridaで出会った、カタルニアの伝統料理とCargol 「かたつむり」
スペインと聞くと、パエリアやタパスを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、この国の本当の魅力は、地方ごとにまったく異なる食文化が息づいていることです。
甥がピレネー在住なのですが、Leridaという最もかたつむり料理が有名な地域に近く、何度も彼と『かたつむり』は食べ歩いているので、Cargolは甥との思い出の料理となり、私にとって切っても切れない大切な食べ物となりました。
世界一のカタツムリ料理祭りがあるレリダ
カタツムリといえばエスカルゴが有名ですが、実はスペイン全土でも食べられている郷土料理のひとつです。特にカタツムリ好きで有名なのが、カタルニアのレリダ周辺。Cargolカルゴルとカタルニア語で呼ばれ、人が集まったら絶対食べるような一品です。
単なる料理ではなく、人と人を結びつける文化そのものなのです。
Lerida名物
多くの人にとって「故郷の味」ですが、私にとっては甥と発見した『面白い味』です。
レリダでは炭火で焼く「Caracoles a la llauna(カラコレス・ア・ラ・リャウナ)」が代表的。
鉄板の上で殻ごとじっくり焼き上げ、オリーブオイル、にんにく、塩、胡椒、時にはローズマリーやタイムなどの香草で香りを添えます。
上質なハーブが豊富なレリダならではの味付けで、炭火で調理されていれば最高です。
小さなフォークや楊枝で身をひとつひとつ取り出し、ゆっくりとほじくりながら味わう時間が、職人的な食べ方でハマってしまうのです。そして、感動するのがマヨネーズとの組み合わせ。ちょっとマヨネーズをつけるのがレリダ式。
アンダルシアやマドリードで食べるかたつむり料理は、一種の煮込み料理なので、かなり違いがあります。
甥は昨年結婚したのですが、レリダ全体の中でもCargol好きの町出身のお嫁さんを選んだので、我が家では益々このCargolが家族の集いの料理になりそうです。
カタルニア料理の奥深さ
カタルニアでは、【Mar y Montana 海と山】という表現があり、海からはシーフード、山からはキノコやジビエ、この地域ならではのソーセージなど、この海と山からの食材を上手く混ぜ合わせているのが、優れたカタルニア料理だと言えます。アーモンドやヘーゼルナッツ、ドライフルーツの使い方が、料理のレベルを上げています。
印象的なのは、色々なソースもあり、中世から変わらないレシピもかなり残っていること。
地中海沿岸独特のシンプルな料理だけでなく、地域の人々の知恵と伝統を感じるレシピが生きている事が、カタルニア料理の最大の魅力だと思います。
地元で育った食材を、その土地で受け継がれてきた方法でいただく。現地に行かないと聞いたこともないような料理。何か特別な古さを感じる調理法。食文化を探求する者には、感動的な体験ができる地域です。
そこには「流行に流されない美学」があるのです。
これは、私が長年スペインで暮らして感じてきた、地中海料理の本質でもあります。
地域を知ることは、その土地の歴史を知ること
スペインには17の自治州があり、それぞれに独自の伝統料理があります。
旅をするとき、私は名所旧跡だけでなく、市場やレストランを訪ね、その土地の人に食べ物のことを聞いたり、名物料理を味わうことを大切にしています。
料理は、その土地の気候や歴史、人々の暮らしを映し出す「食べられる文化財」だからです。
Leridaで味わったかたつむり料理も、まさにそんな一皿でした。
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