バターとオリーブオイルのマドレーヌ

Eating

1855年創立のマドリードの老舗ペイストリー”エル・リオハーノEl Riojano”は、大量生産をせずに伝統レシピを守る数少ないお店です。女王マリア・クリスティーナの専属パティシエであったリオハ出身のダマソ・マサのレシピを160年以上守っています。どのペイストリーでも体験できない味なので、マドリードの王宮付近に出かけた時は出来るだけ足を止めるようにしている店です。先日楽しい食べ比べをしてきました。

ここにはバターで作るマドレーヌとオリーブオイルで作るマドレーヌの2種類があり、お好みでどちらのマドレーヌがいいかオーダー可能です。店内の奥にあるカフェテリアで食べることも出来るので、ご来店の際は是非試してみてください。

写真の手前がバターで作ったマドレーヌ、奥のものがオリーブオイルを原料にしています。仕上がりの色もオリーブオイルの方がイエローがかっていて、バターのものは白っぽい仕上がりです。食感が特に違うのですが、バターの方は結構ハードでオリーブオイルの方はフワフワしっとりです。

切り口からも少し生地の状態は分かってもらえると思います。スペイン人は、マドレーヌをカフェオーレに浸みこませて食べるのが好きなので、バターの香りがするマドレーヌを好むかもしれませんが、恐らく今はオリーブオイルの香りが漂うフワフワマドレーヌが同じくらいポピュラーです。

こちらがオリーブオイルのマドレーヌ写真ですが、画像からもしっとり感が伝わると思います。

今日このマドレーヌの紹介をした理由は、日本のお菓子屋さんでもマドレーヌこんな風に2種類いつも選べられるようになったらいいなと思ったからです。バターは取り過ぎは飽和脂肪酸なのでカラダによいとは言えませんが、量を控えればカラダに良い脂質ではないので、こんな風に時々楽しめたら最高です。同時に、単なるオリーブオイルでは出ない素晴らしい香りを持つ、高品質のエクストラヴァージンオリーブオイルを使ってマドレーヌを作るパティシエが増えることも願ながらこの記事を書いています。

上質のエクストラヴァージンオリーブオイルを使いながらお菓子を作ると、準備段階からフレッシュなオリーブオイルのアロマに癒されますし、焼きあがったお菓子を一口食べた時に放たれるオリーブの芳香は感動ものです。マドリードを訪問する機会がありましたら、エル・リオハ―ノの歴史あるお菓子を色々試してみてください。(住所は以下のとおりです)

Pasteleria El Riojano Calle Mayor 10 Madrid

以前、オリーブオイルで作るスポンジケーキのレシピをアップしているので、リンクをこちらにご紹介します。スポンジケーキやマドレーヌを、エクストラヴァージンオリーブオイルで作ってみてください。間違いなくオリーブオイルを使ったお菓子作りのファンになります。

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