ロゼワインブームの火付け役はポルトガルのロゼ?!

Portugal

ロゼワインといえばマテウスロゼという名前を思い出しませんか。今世界中でブームのロゼワインの人気の火付け役は、ポルトガルのマテウスロゼが大きく貢献しています。特に日本ではワイン=赤玉ポートワインからはじまり、カジュアルなロゼはマテウスというように、以外とポルトガルワインが浸透しているのです。驚きですよね。

マテウスロゼは、第一次世界大戦の時に兵士が使っていたボトルデザインを利用してポルトガルで造られたロゼですが、アメリカや日本を含むアジアで60年代から70年代に一世を風靡しています。

ラベルになっている宮殿は現在訪問可能で、私はこの宮殿の庭が大好きで何度か訪れています。マテウスロゼが世界的に有名なことを不思議に思ったのですが、ポルトガルワインを輸入する仕事に携わるまであまり深くマテウスについて調べたことはありませんでした。ポルトガルには偉大なワイン商人がいるものです。

@bordeaux.com

ロゼワインの人気はフランスでは市場全体の3割、アメリカではおよそ半分を占めているそうです。私はリベラ・デル・ドゥエロは過ごすので地元の人がどんなワインを飲んでいるのか観察していますが、ロゼと似たクラレテというワインを皆飲んでいます。クラレテは赤ワインと白ワインをミックスさせてつくるので、ロゼワインではないのですが、地元の人が最も好むワインで、産地の高齢者は1日2本くらいクラレテを飲み、これが長寿の秘訣だといいます。

ちょっとロゼワインの製法の説明をさせてください。基本的にロゼワインは赤ワイン用の黒ぶどうから造られます。色々なカラースケールがあり、本当に淡いバラ色のものから濃い赤のロゼまであり、インスタ映えするワインと言われ最近の人気はこのインスタのイメージが影響しているようです。製造法は大きく分けて2つあり、白ワインの直接圧搾法、赤ワインのマセラシオンセニエ製造法どちらかで造られています。キレイな淡いピンクの場合は、白ワイン製法、段々とピンクのトーンが濃くなっていくとマセラシオン、セニエ法が用いられていると思ってください。

写真のようにカラースケールは、製造法またぶどう品種によっても違いますが、ロゼの魅力は適度の酸味とタンニン、そしてなにより軽さと爽やかさが人気のひみつ。フードペアリングの幅も広く、和食、洋食、肉や魚関係なくペアリングしやすいのが特徴です。夏、ピクニックやバーベキューの際にカジュアルに楽しむには最高のワインです。お寿司などにも淡いロゼは良く合い、ヴィジュアル的にも食事を豊かにしてくれます。今まで白ワインを好んで飲んでいた方、ロゼワインをトライしてみてください。白ワインと同じようなライトさに、もう少しフローラルな香りが加わり、あなたのライフスタイルにバラ色を添えてくれます。

750ml ¥2000(税別)

こちらポルトガルのドウロ川上流カームのワイナリーで作られるCARM ROSE。ポルトガルの赤ワインぶどうの女王格トゥリーガ・ナショナル種100%使い、白ワイン製法で造られる贅沢な本格的ロゼです。クールな切れの良さの中にフローラルノートが存在し、ベリーの香りも感じられる上品な仕上がりです。ドウロでもっとも優れたロゼワインとしてコンクールでも選ばれています。8℃から10℃くらいに良く冷やして飲むのがおすすめです。

暑い季節、どうしても白ワインやビールなどライトな飲み物が欲しくなります。ロゼワインのブームは現代のライフスタイルにピッタリなのだと思いますが、ワインの産地ではおじいちゃんが好んで飲んでいる伝統ワインです。彼らのエネルギーのもとはきっとワインによるところが大きくあると思うのですが、ワインを飲んで暮らしている人々の笑顔は、日本のワインを愛する人にも広がっていくと思っています。ワインのあるライフスタイル。今の日本にもっと必要なものではないでしょうか。

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